山上 徹也、 藤生 大我
認知症介護の肯定的側面(良かった面)を明らかにすることを目的に開発されました。また、認知症の人を介護しているご家族が答えることで、認知症の人の介護を通して得られた良かったことに気づき、介護に前向きに取り組めるようになることを目的としています。
認知症の人を介護しているご家族が答えてください。1〜21の項目について、介護を通しての今のあなたの気持ちに、4点:非常にそう思う〜1点:全くそう思わないで最もあてはまる番号一つに〇を付けてください。各項目で回答した数字を足して、全項目または各カテゴリーの合計点を出すことができます。点数が高いほど「良かった」ことを経験して実感を得ていることになります。例えば、周囲の支援に4点(非常にそう思う)が多くあり、点数が高い場合は、周囲の支援を受けており、それを実感できているということです。
介護家族は記入により介護を通して得られた良かったことに気づくきっかけに、支援者は記入結果をもとにご家族と話すことで、介護についての思いを知るきっかけになります。
記入が目的ではありません。記入をきっかけとして、介護家族や支援者がその思いを共有し、話し、負担感を減らす対応とともに、前向きに取り組むためにどうしていくかを考える機会へとつなげます。
Taiga Fuju, Tetsuya Yamagami, Haruyasu Yamaguchi, Tsuneo Yamazaki: Development of the Dementia Caregiver Positive Feeling Scale 21-item version (DCPFS-21) in Japan to recognise positive feelings about caregiving for people with dementia. Psychogeriatrics 21(4): 650-658,2021.
認知症介護肯定感尺度21項目版(外部HP)
認知症介護肯定感尺度21項目版・英語版(外部HP)
※公開元ホームページ:DCnet 認知症介護情報ネットワーク
本ウェブサイトは、日本医療研究開発機構(AMED)認知症研究開発事業の以下の研究の支援を受けて、開発・運営されています。
「認知症者等へのニーズ調査に基づいた『予防からはじまる原因疾患別のBPSD包括的・実践的治療指針』の作成と検証研究」
研究代表者 數井 裕光
「BPSDの解決につなげる各種評価法と、BPSDの包括的予防・治療指針の開発〜笑顔で穏やかな生活を支えるポジティブケア」
研究代表者 山口 晴保
「血液バイオマーカーと神経画像検査によるBPSDの生物学的基盤の解明、および認知症者の層別化に基づいたBPSD ケア・介入手法の開発研究」
研究代表者 數井 裕光