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介護職・医療職向け BPSD 予防・治療包括指針
第1段階BPSD予防を考える
認知症と診断された時からBPSD予防を開始します。
認知症診断時に大切な事
本人の心情を推測し、理解しましょう。
- 認知症の人にとっては、これまで簡単に行えていた日常生活の用事、動作、活動の多くが、達成にとても努力を要する作業に変わってしまっています。買い物、料理、入浴なども、どのようにすべきかなどを、残っている機能で懸命に考えて、やっと達成している状況だと思います。
- 認知症の人は、自己の行動が適切か、誰かの迷惑になっていないかなどを常に考え、不安を感じながら生活していると思います。従って、不安を軽減する声かけや支援が、BPSDの予防や治療の基本となります。
- 認知症の人に役割を持ってもらい、「ありがとう」、「助かっているよ」という声掛けは大切です。
- BPSDの予兆や早期の症状を早くに発見し、早期に対応を開始することが大切です。
- 介護サービスや非薬物療法を認知症の人の生活の中に取り入れることはBPSD予防に役立つと思います。
- 認知症の人が、「家族だけが頼り」という状況になると、家族の介護負担が増します。認知症の人が、家族以外の人と交流する時間を生活の中に作りましょう。
- BPSD予防のための働きかけは、第2、3段階でも続けることが大切です。下支えするイメージです。
本人に関わる人に知っていただきましょう。
- 認知症の人の元々のご性格、趣味、熱中していたこと、好きな事、嫌いな事、苦手な事など。学校や仕事、生い立ちも役立つことがあります。
- 認知症以外の体の病気やし好品。特に飲酒に関する習慣
病気の情報も医師などから聞いておきましょう。
- 原因の病気とその病気の進行度
- 障害された機能とそのために苦手になった日常生活上の動作・活動
- 維持されている機能、問題なくできる日常生活上の動作・活動
BPSD予防に関する資材
- BPSDの定義・症状・発症要因
- 認知症の人の心情を知ろう
- BPSDに早く気付こう
- 認知症の人の不同意メッセージを察知しよう
- 原因疾患と病期によって異なる、出現しやすい症状を知ろう
- 介護サービスを利用しよう
- 非薬物療法を予防のために活用しよう(第2段階の対応でも活用)
- 身体治療のために入院している認知症の人のBPSDを予防しよう